松本市南部、南松本駅のすぐ南にある「宮田前踏切」。
通勤や買い物で多くの人が利用するこの踏切が、
2025年10月31日(金)22時から、約10年間にわたって車両通行止めとなります。
「なぜそんなに長いの?」
「どこを通ればいいの?」
と気になる方も多いでしょう。
この記事では、地元の生活に焦点をあてて、踏切工事の全体像を分かりやすくまとめました。
■ 宮田前踏切とは?なぜ工事が行われるのか
宮田前踏切は、南松本駅の南側に位置する生活道路上の踏切です。
地元では「開かずの踏切」として知られ、次のような課題を抱えてきました。

遮断時間は一日約7時間程度らしいです
- 遮断時間が長く、慢性的な渋滞が発生
- 歩行者や自転車、車が交錯して危険
- 近隣の住宅街・学校への影響も大きい
こうした交通問題や安全性の課題を解決するため、
踏切を撤去し、線路の下を通るアンダーパス(立体交差化)を整備する計画が進められています。
2000年代前半にも、一時は踏切の立体化を含む都市計画が立てられたこともありますが、財政難を理由に先送りされてきました。
また、周辺の用地買収にも時間がかかったとのことです。
この工事は単なる道路整備ではなく、長年の計画が実を結んだ
「地域の交通を根本から改善するための長期プロジェクト」です。

工事の内容とスケジュール


今回の工事では、踏切の東側に新しいトンネル道路を整備します。
工事の概要
- 総延長:約348メートル
- トンネル部分:約88.5メートル
- 道路幅員:16メートル(片側1車線+歩道)
- 工期:約10年(2025年秋~2035年ごろ)
主なスケジュール
- 2025年7月~10月中旬:う回路の整備工事(車道片側通行・歩道規制あり)
- 2025年10月31日(金)22時~:宮田前踏切が車両通行止めに
- ~2035年ごろ:アンダーパス完成予定
※通行止め期間中も、歩行者と自転車は仮設通路を利用できる見込みです。
迂回路と交通への影響

踏切の通行止めにより、東西を行き来するルートが大きく変わります。
車で通行していた方は、次のう回路を利用する必要があります。
主な迂回ルート
- 北側:やまびこ道路経由で南松本駅方面へ
- 南側:国道19号・平田交差点経由で東西を行き来
予想される影響
- 周辺道路の交通量が増加し、渋滞が発生する可能性
- 通勤・通学時間帯の移動に時間の余裕が必要
- 周辺施設(商業施設・学校など)へのアクセスルート変更
とくに朝夕のピーク時間帯は、迂回路の混雑が避けられない見込みです。
車の利用が多い家庭は、時間調整や経路確認を早めに行いましょう。
なぜ10年もかかるのか?長期化の理由
「10年も通れないなんて長すぎる」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、その背景には安全と確実性を最優先する施工計画があります。
長期化の主な理由
- JR中央本線を運行しながら行うため、作業は夜間中心(工事は一日3時間程度)
- 地下を掘り進めるアンダーパス工法で、安全確認が必要
- 周辺住民や交通への影響を最小限に抑えるための段階的施工

つまり、「急がず、安全に」が今回の工事の方針です。
10年という時間は、事故を防ぎながら確実に完成させるための必要な期間といえます。
工事によって変わる暮らし
この踏切の閉鎖は、日常の移動や買い物ルートにも少なからず影響します。
生活への主な影響
- 車の通行経路変更に伴う移動時間の増加
- 仮設通路を利用する期間中、歩行者の安全確保への注意
- 周辺商業施設へのアクセスルートの変化

ただし、工事が完了すれば、次のような効果が期待されます。
完成後のメリット
- 踏切待ち時間がゼロに
- 交通事故リスクの減少
- 南北の移動がスムーズになり、生活圏が拡大
一時的な不便はあるものの、長期的には地域の利便性と安全性が大きく向上します。
地元住民が今できる備え
長期工事を前に、地域としてもできる準備があります。
- 最新の交通情報をチェック(松本市・長野県公式サイトで更新)
- 迂回ルートを事前に確認し、通勤・通学ルートを見直す
- 渋滞を避けるための時間調整や公共交通の活用を検討
工事期間は長くても、地域が協力して安全に過ごすことが何より大切です。
情報を共有し合い、変化に柔軟に対応していきましょう。
まとめ|10年後、“開かずの踏切”が過去のものに
宮田前踏切の通行止めは、確かに長く、生活への影響も大きいものです。
けれどもその先には、渋滞のない快適な道路と、安全な街づくりという明るい未来があります。
10年後、南松本の交通風景はきっと今とは大きく変わっているはず。
その第一歩として、この工事を正しく理解し、前向きに受け止めていきたいですね。
 
  
  
  
  