2026年に行われる衆議院選挙は、長野県にとっても今後の地域政策や国との関係性を左右する重要な選挙です。
全体情勢サマリー
今回の長野県は、5選挙区すべてで明確な一方的構図はなく、複数区で接戦が予想されています。
- 接戦区:長野1区・2区・3区
- 自民党優位:長野4区・5区(ただし野党の追い上げ次第で変動の可能性あり)
全体としては、立憲民主党出身・中道系候補が一定の組織力を維持する一方、自民党はベテラン候補を中心に議席死守を図る構図です。
無党派層・若年層の動きが結果を左右すると見られています。長野県では小選挙区5区が設けられており、それぞれに特徴的な選挙戦が展開されています。
本記事では、最新の候補者一覧をもとに、各選挙区の構図・候補者プロフィール・情勢を整理し、あわせて「なぜ長野県は立憲民主党系が強いのか」という背景も解説します。
長野県の衆議院選挙の全体像
長野県は都市部・農村部・中山間地域が混在し、全国的に見ても政治的にバランスの取れた地域です。
自民党が一定の地盤を持つ一方で、立憲民主党系(中道・立民出身)候補が安定した支持を得ている点が大きな特徴です。
その背景には、労働組合の存在、教育水準の高さ、革新自治体の歴史などがあり、「人物本位・政策本位」で投票する有権者が多い傾向があります。
長野1区|長野市の一部・須坂市など
候補者比較(主要3候補)
| 候補者 | 年齢 | 党派 | 強み | 課題 |
|---|---|---|---|---|
| 篠原 孝 | 77 | 中道(立民出身) | 環境・農政の実績、知名度 | 高齢・世代交代論 |
| 若林 健太 | 62 | 自民 | 国政経験、政権与党の力 | 地盤の弱さ |
| 若狭 清史 | 45 | 維新 | 若さ、改革イメージ | 組織力不足 |
選挙区の特徴
県庁所在地を含む都市型選挙区。
無党派層が多く、政党力よりも候補者個人の実績や発信力が結果に影響しやすいエリアです。
候補者一覧とプロフィール
- 若狭 清史(45)/日本維新の会|新人|比例重複
会社役員。世代交代や政治改革を前面に出し、都市部の若年層への浸透を狙います。 - 篠原 孝(77)/中道(立民出身)|前職|当選8回|比例重複
元・環境委理事。長野1区で長年活動してきたベテランで、環境・農政分野に強み。 - 若林 健太(62)/自民党|元職|当選1回|比例重複
元・外務政務官。国政とのパイプや外交・安全保障分野をアピール。
情勢コメント
ベテランの篠原氏を軸に、自民・維新が追う構図。無党派層と浮動票の動向が勝敗を左右します。
立憲民主党系のベテランと、自民・維新による新旧対決という構図。
保守票が分散した場合、中道系が相対的に有利となる可能性があり、投票率と無党派層の動向が結果を左右しそうだ。
長野2区|松本市・大町市・安曇野市など
候補者比較(主要候補)
| 候補者 | 年齢 | 党派 | 強み | 課題 |
|---|---|---|---|---|
| 下条 みつ | 70 | 中道(立民出身) | 国会経験・安定感 | 世代交代論 |
| 藤田ひかる | 35 | 自民 | 若さ・官僚経験 | 地盤構築途上 |
| 手塚 大輔 | 43 | 維新 | 改革路線・発信力 | 知名度 |
| 竹下 博善 | 43 | 参政 | 農・食の訴求 | 組織力 |
選挙区の特徴
都市と農村が混在する選挙区で、農業政策・地方経済・観光振興が主な争点です。
候補者一覧とプロフィール
- 手塚 大輔(43)/日本維新の会|新人|比例重複
党県幹事長。改革路線を掲げ、都市部の無党派層に訴えます。 - 下条 みつ(70)/中道(立民出身)|前職|当選6回|比例重複
元・拉致特委員長。安全保障と生活政策をバランスよく訴える中堅ベテラン。 - 竹下 博善(43)/参政党|新人
造園業。食や農をテーマにした独自路線で一定の支持を狙います。 - 藤田ひかる(35)/自民党|新人|比例重複
元・外務省職員。若さと官僚経験を武器に刷新感を演出。
情勢コメント
下条氏が安定感を見せる一方、自民・維新の新人がどこまで追い上げるかが焦点です。
中道系現職が安定感を持つ一方、自民党は若手新人を擁立し世代交代を打ち出す。
松本市を中心とした都市部の票の動きが、選挙結果を大きく左右する選挙区といえる。
長野3区|上田市・小諸市・佐久市など
候補者比較(主要候補)
| 候補者 | 年齢 | 党派 | 強み | 課題 |
|---|---|---|---|---|
| 井出 庸生 | 48 | 自民 | 政権与党での実績 | 政権評価の影響 |
| 神津 健 | 49 | 中道(立民出身) | インフラ・防災政策 | 知名度拡大 |
| 山口 孝司 | 61 | れ新 | 生活重視政策 | 支持層拡大 |
| 仁科 裕貴 | 28 | 参政 | 若さ・SNS | 実績 |
選挙区の特徴
医療・製造業・研究機関が集積する地域で、産業政策と医療体制が争点です。
候補者一覧とプロフィール
- 山口 孝司(61)/れいわ新選組|新人
元・証券会社員。格差是正や生活支援を前面に出します。 - 井出 庸生(48)/自民党|前職|当選5回|比例重複
元・文科副大臣。教育・科学技術政策に強み。 - 仁科 裕貴(28)/参政党|新人
映像制作業。SNS発信を武器に若年層へ訴求。 - 神津 健(49)/中道(立民出身)|前職|当選2回|比例重複
元・国交委理事。インフラ・防災政策を重視。
情勢コメント
現職同士の争いが軸となり、比例復活を含めた激戦区と見られています。
自民党と立憲民主党系の現職同士がぶつかる構図で、県内でも有数の接戦区。
保守・中道票のまとまり具合と、無党派層がどちらに流れるかが最大の焦点だ。
長野4区|岡谷市・諏訪市・茅野市など
候補者比較(主要候補)
| 候補者 | 年齢 | 党派 | 強み | 課題 |
|---|---|---|---|---|
| 後藤 茂之 | 70 | 自民 | 閣僚経験・知名度 | 世代交代論 |
| 花岡 明久 | 46 | 国民 | 現実路線の政策 | 地盤形成 |
| 武田 良介 | 46 | 共産 | 明確な政策主張 | 支持層の広がり |
選挙区の特徴
製造業と観光が盛んな地域で、雇用・中小企業支援・地域医療が争点です。
候補者一覧とプロフィール
- 武田 良介(46)/日本共産党|新人
元・参議院議員。賃上げや社会保障充実を訴えます。 - 後藤 茂之(70)/自民党|前職|当選8回|比例重複
元・経済財政相。経験と実績を前面に。 - 花岡 明久(46)/国民民主党|新人|比例重複
会社員。現実路線の経済政策を強調。
情勢コメント
後藤氏が優位と見られるものの、野党票の行方次第で構図が変わる可能性もあります。
自民党のベテラン前職が軸となる一方、野党側は複数候補が並立。
反自民票がどこまで一本化されるかが鍵で、組織力の差が結果に直結しやすい選挙区となっている。
長野5区|飯田市・伊那市・駒ヶ根市など
候補者比較(主要候補)
| 候補者 | 年齢 | 党派 | 強み | 課題 |
|---|---|---|---|---|
| 宮下 一郎 | 67 | 自民 | 農政分野の実績 | 長期政権への評価 |
| 福田 淳太 | 32 | 中道(立民出身) | 若さ・現場感覚 | 知名度 |
選挙区の特徴
農業とリニア関連事業が注目される地域。農政・インフラ・人口減少対策が争点です。
候補者一覧とプロフィール
- 宮下 一郎(67)/自民党|前職|当選7回|比例重複
元・農林水産相。農政分野で強固な地盤。 - 福田 淳太(32)/中道(立民出身)|前職|当選1回|比例重複
元・国交委員。若さと現場感覚を武器に挑みます。
情勢コメント
ベテラン宮下氏に若手福田氏が挑む構図。世代間対決としても注目されています。
農業・地方振興への関心が高い地域で、実績重視の有権者が多い。
自民党前職の知名度は高いものの、立憲民主党系の若手がどこまで支持を広げられるかが注目点だ。
まとめ|長野県の衆院選は「人物本位」が鍵
長野県の衆議院選挙は、全国的な政党対立に加え、候補者個人の実績・地域密着度が結果を左右する傾向が強いのが特徴です。
立憲民主党系が一定の支持を保つ背景にはこうした県民性があります。
投票にあたっては、政党名だけでなく、候補者が「地域で何をしてきたのか」「何を優先課題としているのか」を見極めることが重要です。
